引き続き石亭。
真正面の離れが宿泊した棟で、すぐ斜め右上の棟も同じ内部で繋がっていて行き来できます。
正面の棟の前側に小さく張り出た小部屋があり、ちょっとしたアルコーブっぽくなっています。
そこからの庭への眺めが良く、小さな空間で読書や音楽を聴くのに適した造りでした。
どーんと大きな空間だけでなく、ひっそりこっそり身を沈めることができる小さな空間はとてもありがたい。
二階に登ると専用の浴室があります。
この造りはもちろん旅館やホテルだからできる開放的な造りではありますが、こういう気持ちの良い造りのエッセンスは、是非見習いたい。浴槽廻りはすのこ状になっていて、ある程度水がこぼれても大丈夫なようになっていました。
窓面には可動の障子を嵌めており、また写真には写っていませんがロールスクリーンもあり、周りからの見えによって、うまく隠すことが出来ます。
浴槽横にはソファーや椅子があり、お風呂の時間を家族で楽しむことが出来るようになっています。
淡々とお風呂にはいるのではなく、ゆっくり楽しみながら時間を過ごすことを意図しているんだなと。
またソファーの裏手にはシャワーブースがあります。
離れの室内や共有スペースには多々名作椅子が置いてあるのですが、この部屋にはポールケアホルムのPK22がありました。
多分革は張り替えたようで、純正の革の張り方ではない様子。
このPK22を初めて知ったのは、確か2000年頃。
槇文彦氏設計の風の丘葬祭場に見学に行った際、ラウンジに籐バージョンの
椅子がありました。一度腰かけるともう立ち上がりたくなくなるようなとても心地の良い椅子でした。
PK22はいつか傍に置いておきたい椅子です。
丸菱建築計画事務所
Top▲ |
by kajinoryuji
| 2018-04-23 11:41
| 建築と旅
|
Comments(0)