機会に恵まれ、2006年弊社設計の
鎌倉Y邸を見学させて頂きました。
中央に吹き抜けを作り、2Fはスキップフロアとなっており、家の中がワンルームのように一体感がありながら、敢えて中央に配置したトイレ(1F・2F共に)[写真左手]が構造要素でもあり、ゴロンとしたワンルーム感覚の住宅内に大小の空間のたまり・変化・見え隠れの手がかりとなっています。
日頃の設計の中で、生活上・使い勝手上、どうなのだろうかと密かながら思っていた事を住まい手にお聞きしたいと思いいくつか質問をさせて頂きました。
弊社ではトイレを住宅内部中央付近に配置するケースが多くあります。住まい手側として、音など気になるかどうか、お聞きしたところ、それでは、実際に水を流してみましょうということで、流して音を確かめてみました。通常の会話をしているレベルではほぼトイレ音が聞こえてこない状態で、快適に過ごせれているとの事でした。一般的にハウスメーカー設計の住宅ではトイレは必ず隅にありますが、それは固定概念であり、中央にあったとしても問題があるわけではありませんでした。
奥様のお話の中で、当初はトイレに窓が欲しいとの考えもあったようですが、暮らしてみれば、結果的に窓が無くても、慣れてしまって全然気にならないとの事でした。
あと、照明設備で、弊社ではラインダクトと呼ばれる、そのライン上であれば、どの位置でも照明を取り付けることが出来る設備があります。いつでも好きな位置に照明を変更できるところが利点です。では、本当に長年暮らしていく中で、位置の変更があるのだろうかと、内心思っておりましたが、壁面に新しく絵を飾った際や、当初の計画よりも、もう少し照度が欲しいなと思うと気軽に数や場所を変更できるので、使い勝手は良いとの話でした。
住まい手の日々の生活でのご意見を伺えた貴重な見学でありました。(Y様ありがとうございます)
ご主人お気に入りの書斎スペースです。トップライトから光が落ち、私も一目でここが心地よさそうと思ったスペースです。書斎の向こう側にはキッチンを見下ろすことができます。
Top▲ |
by kajinoryuji
| 2010-02-15 00:28
| 建築と写真 竣工後
|
Comments(0)